「不動産を売買するとき契約書に貼る、印紙って何?」
「印紙税ってどのような税金なの?」
不動産を売買するとき、契約書に貼らなければならない「印紙」についてよくわからない方は多くいらっしゃいます。また、「印紙」を貼ることで、「印紙税」を国に納めたことになるのですが、いったい「印紙税」とは何なのかわからない方も少なくありません。
そこで、今回は、「印紙」と「印紙税」についてお話したいと思います。
■印紙を適切な方法で納めないと、新たな税金を納めなければならない
「印紙」というのは、「印紙税」という税金で、租税や行政に対する手数料の支払いに利用される証票のことです。では、なぜ、印紙は必要なのでしょうか?
・印紙はなぜ必要なのか?
まず、印紙税の定義について政府の見解をご覧ください。
印紙税は、経済取引に伴い作成される文書の背後には経済的利益があると推定されること及び文書を作成することによって取引事実が明確化し法律関係が安定化することに着目して広範な文書に軽度の負担を求める文書課税である
(平成17年第162国会櫻井参議院議員の質問に対する小泉総理の答弁書)
お金のやり取りが伴う契約書が必要な場合に、その文書に信用がないときは、「本当に信じて大丈夫!?」と疑っちゃいますよね。そこで、その文書に印紙が貼られることで、お互いに必ず守るという証明になります。その信用を与えてくれた国に代わりに納める税金が「印紙税」なのです。
ただ、印紙が必要な理由は理解できたかと思うのですが、「印紙を貼らなかったとき」はどうなるのでしょうか?
・印紙を貼らないとどうなる?
印紙が必要な文書に、印紙が貼られていない場合や印紙の金額が不足していた場合は、法律で定められている「印紙税法」の第20条により、「過怠税」という新たな税金が課されます。過怠税は、原則として、納付しなかった印紙の金額の3倍(最低額:1000円)ほどです。ただ、自主的に不納付を申し出た場合は、不納付額の1.1倍で済むことがあります。
また、印紙を適切な方法で消印しなかった場合は、消印されていない印紙の額面に相当する金額の過怠税が課税されるのです。
いかがでしょうか。印紙は、適切な方法で不動産売買契約書に貼らないと、過怠税という新たな税金を納めないといけなくなるのです。「印紙が貼られていない場合」「印紙の金額が不足していた場合」「印紙を適切な方法で消印しなかった場合」がそれに該当します。不動産売買で悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
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2017年10月13日(金)