老朽化などのマイナスの状態から新築のゼロの状態へと戻すことをリフォームと呼びます。それに対して、大規模な工事を加えることで、新築のゼロの状態よりも性能を高め付加価値を与えることをリノベーションと呼びます。
そんなリノベーションですが、やりたいことをどのような物件でもできるというわけではありません。どれだけ具体的なプランを立てていたとしても、イノベーションを施す物件の条件が原因でプランが制限されてしまうということもございます。前回に引き続き、今回もリノベーションをする前に抑えておくべきポイントについてお話ししようと思います。
・構造
リノベーションにおいて、もとの建物の配管や柱、壁といった構造がプランを制限することがよくあります。
例として、マンションの構造を挙げてみましょう。マンションの構造には大きく分けて、ラーメン構造と壁式構造の2つがあります。違いは、ラーメン構造は柱と梁でマンションを支えているのに対し、壁式構造は壁でマンションを支えているということです。ですので、壁を取り外して希望に沿った間取りにできるラーメン構造の方がイノベーションに合っているのです。他にも、ツーバイフォー住宅などは壁そのものが構造の一部となっているために、間取り変更の際にかなり制限されてしまうことがあります。
また、パルプスペースの位置が決まっていると水回りのレイアウトは制限されてしまいます。パルプスペースとは、上下水道やガス管など配管スペースのことで、マンションなどでは位置が決まっていることが多いのです。浴槽の位置を変えたいなどの要望を通すには、このパルプスペースが近くにあることが前提になります。
2回にわたってリノベーションをする前に抑えておくべきポイントを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
なんでも自分の要望が通るというわけではなく、そもそも物件にはリノベーションに適しているか適していないかがあるのですね。
それでも自分で判断するのは難しいため、なにかお困りの際はぜひ相談してください。
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2017年07月03日(月)